建築設計プラットフォーム
第53回 地盤面と平均地盤面の違い
~混同しがちな建築の言葉~
【概要】
皆さんは、「地盤」「地盤面」「平均地盤面」それぞれの違いをご存知でしょうか。
よく耳にする言葉ですが、なんとなく使い分けているという方も多いかもしれません。
今回は、混同しがちな地盤に関わる建築用語について、図を交えながら整理していきます。
【地盤】
「地盤面」や「平均地盤面」については建築基準法で定義されていますが、「地盤」そのものについては明記されていないため法的な定義はありません。
一般的に「地盤」とは、建物や構造物の基礎を支える土地の部分を指し、土地の地層なども含めた広い概念として使われます。
【地盤面】
「地盤面」は、建築基準法 第52条第4項と建築基準法施行令 第2条第2項で次のように定義されています。
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地盤面とは、建築物が周囲の地面と接する位置の平均の高さにおける水平面をいい、その接する位置の高低差が三メートルを超える場合においては、その高低差三メートル以内ごとの平均の高さにおける水平面をいう。 |
・建物が地面と接する位置の平均高さによって求まる水平面
・高低差が3mを超える場合は、3m以内ごとに分ける
「地盤面」は、高さ方向に凸凹したものではなく、ある範囲で水平にならした面になります。また、建物の数や土地の高低差によっては同じ敷地内に複数存在するということになります。
用途としては
・建築物の高さ
・軒の高さ
・建築面積の算入(建築面積緩和)
・床面積の算入(地階の容積率緩和)
などで使用されます。
【平均地盤面】
「平均地盤面」は、建築基準法 別表第4欄外と第56条の二 第2項で次のように定義されています。
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平均地盤面からの高さとは、当該建築物が周囲の地面と接する位置の平均の高さにおける水平面 |
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同一の敷地内に二以上の建築物がある場合においては、これらの建築物を一の建築物とみなして、前項の規定を適用する。 |
・建物が地面と接する位置の平均高さによって求まる水平面
・敷地内に複数の建物が存在していても、1つの建物として考える
「平均地盤面」も「地盤面」と同じように水平にならした面になります。「地盤面」と異なり、建物の数や土地の高低差に関わらず、敷地全体の平均高さを求める点が特徴となります。従って、「平均地盤面」は1つの敷地に対して1つしか存在しません。
別の呼び方で「平均GL」と表現されることもあります。
用途としては
・日影規制
などで使用されます。
【GL(Ground Level)】
GL(グランドレベル)は、建築や土木工事において、地盤の高さや設計上の基準となる高さを示す用語として使われます。例えば現況GLや設計GLなどがあり、これらは設計者が任意に設定する基準の高さを表しています。法的な定義はないため、建築基準法上の高さの基準とは直接関係しません。
【まとめ】
いかがでしたか。
今回整理してみると、「地盤」以外にも、「地面」や「土地」など、なんとなく使い分けている言葉が多いことに気づかされます。
普段使用している用語こそ、あらためて意味を確認してみると理解が深まりますので、ぜひ気になった言葉があればみなさんも調べてみてはいかがでしょうか。
