
事務所名 |
深滝准一建築設計室 |
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設立 | 1996年6月20日 |
所在地 | 東京都渋谷区 |

DRA-CADを初めてご利用になったきっかけは何でしたか?

深滝様
もともと貴社の日影のソフトウェアを使用していて、
周りも手描きの図面からCADに乗り換えていた時期ということもあり、
導入に至りました。
何十年もDRA-CADを使用されているとなると、他社製品に乗り換えようとは思わなかったのでしょうか?

DRA-CADはWindows版が出る前のDOS版のものから使用していました。
もちろん他社製品に目移りしそうな時はありましたよ。
簡単に3次元の表現ができるデモをみたときなどはね。
ただ、DRA-CADは他社と比べて使い勝手が良かったです。
初期の頃は、精度が低かったり、描ける線本数に制限があったりしましたが、
現在では快適に使用しています。
その他に、他社のCADソフトと比較して、DRA-CADが優れているポイントは何だと思いますか?

国産CADだという絶対的な安心感でしょうか。
日本の国産CADは他にあまりないですし、企業の歴史も長い。
これからCADを使い続けていくなかで 安心要素になると思います。
あと機能的な面ではやはり柔軟性ですね。
柔軟なカスタマイズができるので操作しやすいです。
特に表計算のデータや、写真の読込の機能が追加された時はありがたかったです。
これにより、CADがDTPソフト(*)として使えるようになりました。
*DTPソフト:(Desktop publishing)パソコンなどを利用して、文字の入力、図版の作成、文章の編集、 レイアウト、版下作成などの作業を行い、出版物を作成すること。
*DTPソフト:(Desktop publishing)パソコンなどを利用して、文字の入力、図版の作成、文章の編集、 レイアウト、版下作成などの作業を行い、出版物を作成すること。
深滝様のおすすめする機能がありましたら教えてください。

「オーバーレイ」の機能です。
文字を記入しない平面図を作り、それをオーバーレイで参照して詳細図や建具表キープランを作ります。
文字は、スケールを変えた時に大きさやレイアウトが変わったり、図面によって必要な文字も変わったりするので、参照元の平面図には記入しません。
オーバーレイの利点は、参照元の図面を修正すれば、参照している図面全てに反映されることです。複数の図面を同じように変更する手間が省けて助かります。
長年DRA-CADを愛用して頂いていますが、他の方にも弊社のDRA-CADを推薦しますか?その理由は何ですか?

もう既に周りには勧めています。なので、私に直接DRA-CAD関連の質問がきたりするんですよね(笑)。
もう2DのCADとしては機能は十分に揃っていると思います。
やはり使い勝手がいいのでね。新しい機能がリリースされると真っ先に試していますが、
他のユーザの方も是非使ってみてほしいです。3次元の機能には、もう少し追加して欲しい内容はありますけどね。
今後、DRA-CADに対する改善点や希望する点などがあれば教えてください。

時代に沿った開発でしょうか。2次元CADとしてのDRA-CADはほぼ完成形だと思っています。
これからの設計はBIM(*)になるといわれていますが、
小規模事務所にBIMを導入するメリットは感じていません。
それよりも、最近はAIとかさまざまな技術が発展しているので、
ゆくゆくは敷地や要求条件をいれたら簡単に複数の間取り案が作成できるような機能が
できるのではないかと期待しています。
*BIM:「Building Information Modeling」の略。建築物の3次元モデルを作成して設計を進めるソフトウェアの形式
*BIM:「Building Information Modeling」の略。建築物の3次元モデルを作成して設計を進めるソフトウェアの形式

DRA-CADを使用した中で、印象に残っているプロジェクトなどがあったら教えてください。

「土浦の家」です。DRA-CADの3次元からアニメーションにしたのは
土浦の家がはじめてでした。 3次元ももちろんですが、
これをアニメーションにすると建物のイメージを実物通りに再現できるので、
クライアントの反応がとてもいいです。
すべてのプロジェクトはDRA-CADで3次元化してデザインの検討をしていますし、
アニメーションを作成して クライアントとの確認作業を行います。
CGを作るのは手間がかかりますが、確認作業としてとても役立ちます。


「DRA-CADで作ったはじめての設計図」


一番初めに仕事で作成したDRA-CADデータです。
これは、椎名政夫建築設計事務所在席中に立正大学の講堂の工事現場に常駐しているとき(1991年~1992年)に客席の角度が微妙に振れているので、
客席の床に取り付ける吸い込み口の位置を正確に出したいという設備工事会社からの要望があり、
DRA-CADで作図後にX,Yの座標を伝えて施工してもらいました。
「図面以外でもこんな使い方をしています」
名刺、年賀状、経歴書、住宅の作品集、ゴルフのコース案内図、 現場の指示書、 DVDのラベル、不動産広告、スケジュール表、竣工チェックリストなどなど...

「最後に」
ユーザー事例第1回目は、DRA-CADを長年ご愛用頂いている深滝様にお話を伺いました。
30年間もDRA-CADを使用されているなんて、開発している側としてもとても心強いです。
図面以外にもパンフレットや名刺作成など、様々な場面でご活用頂いているようですね。
今後とも是非、DRA-CADに関するフィードバックなど、貴重なご意見をお聞かせください!
引き続き弊社建築ピボットを何卒宜しくお願い致します。