建築ピボット

「建築基準法、その限界②避難安全検証法」

雑談の様子

ピボット(江田) 避難安全検証法に関しては階段まで到達したらセーフみたいな感じなんですよ。 基準はクリアしているけど、階が上であるほど危険なのは当たり前なのですが。

そぞろ氏 避難安全検証法についてもう少し語ると、現在の避難安全検証法では「前室」を設けるだけで適合とみなされるケースがありますが、 実際には途中で煙に巻かれる人がいる可能性が高いんです。

ピボット(原) 法律の細かい部分では、途中で煙に巻かれるリスクは考慮されずに省略されています。 結果として、最終の部屋さえ安全であれば良いという形になっています。 しかし、実際には避難の途中で危険にさらされる可能性がありその部分を無視するのは問題です。

ピボット(江田) 単純に考えれば、その階の1.8メートル上の空気層に煙がどれだけ溜まるかを計算し、 何分で危険な状態になるかを算出すればよいのではないかと常々思います。

そぞろ氏 現状の避難安全検証法では、避難経路全体を見ずに付室を設けただけで適合とみなされることがありますが、それはいかがなものかと思いますね。

ールートB2では、その問題は解消されるのですか?

ピボット(江田) ルートB2では、煙に巻かれるリスクが低くなるように設計されています。 煙の発生量や降下時間もルートB1とは異なった計算方法を採用しています。 以前の基準では煙の降下時間が単純な計算式で求められていましたが、ルートB2では新しい式が使われています。 また、煙の拡散経路を最適化することで、避難経路内での視界確保も考慮されています。

ピボット(原) ルートB2の改善点として、新しい計算手法を導入し、煙の流れをより詳細にシミュレーションできるようになっています。 さらに、避難経路の途中で煙に巻かれるリスクを考慮し、換気システムや防煙区画の設計を強化しています。

ピボット(江田) また、ルートB2では、複数の避難ルートを考慮し、煙が特定の経路に集中しないような設計がされています。

ピボット(原) 現在の法律では、『最終的に安全ならOK』という基準があり、避難途中の危険性が十分に考慮されていません。 今後の法改正では、避難経路全体の安全性を検証する基準を取り入れるべきじゃないでしょうか。

そぞろ氏 ルートB2においても、実際の安全性とはまだ乖離している部分があるのは確かです。 実際の避難時には、法律上の基準を満たしていても、煙の広がり方や人の動きによってリスクが変わります。 避難シミュレーションと実際の環境とのギャップを埋めることが重要ですね。

避難安全検証法による計算を行うなら

避難検証法



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