
事務所名 |
一級建築士事務所アーキ・ディレクション |
---|---|
設立 | 2017年 | 所在地 | 広島県広島市東区 |
受賞歴 |
奈良市建築文化賞 1986 西宮市都市景観賞 1998 人間サイズまちづくり賞 2004 ひろしま都市デザイン賞 2004 |

いつごろから「DRA-CAD」を使われていますか?

牛谷様
独立されたきっかけがあればお聞かせください。

坂倉建築研究所に在籍して20年の頃、広島に中四国一の超高層建築の依頼があり、広島事務所を設立し、設計を担当しました。
広島は空が広く、立派な建物があり、川と緑が調和する街で、一目で気に入りました。在籍中に手がけた建物は120棟ほどです。 長年にわたり多くの建築に関わる中で、「もうこれ以上建てなくても満足できる」と感じるようになり、現在は実際の建築にこだわらず「アンビルドな建築」、 つまり頭の中での構想を楽しむようになりました。 そうした経緯から独立し、現在のディレクションを中心とした設計会社を設立しました。
広島は空が広く、立派な建物があり、川と緑が調和する街で、一目で気に入りました。在籍中に手がけた建物は120棟ほどです。 長年にわたり多くの建築に関わる中で、「もうこれ以上建てなくても満足できる」と感じるようになり、現在は実際の建築にこだわらず「アンビルドな建築」、 つまり頭の中での構想を楽しむようになりました。 そうした経緯から独立し、現在のディレクションを中心とした設計会社を設立しました。
ディレクション中心のお仕事ですか。興味深いです。業務内容について詳細に教えて頂けますか。

社名の一部にもある通り、プロジェクトの初期段階に携わる「アーキ・ディレクション」を行っています。
同じ土地でも「オフィスビルなら」「マンションなら」「ホテルなら」と異なる提案をすることで、クライアントの選択肢を広げます。
法的・技術的な裏付けを踏まえ、収支計算まで行いながら組み立て、クライアントに分かりやすく提案することを重視しています。 言葉だけでは伝わらないこともあるため、「DRA-CAD」を活用して3Dパースを作成し、可視化して伝えています。
法的・技術的な裏付けを踏まえ、収支計算まで行いながら組み立て、クライアントに分かりやすく提案することを重視しています。 言葉だけでは伝わらないこともあるため、「DRA-CAD」を活用して3Dパースを作成し、可視化して伝えています。
「DRA-CAD」でのパース作成について詳しく教えてください。

はい。私は「DRA-CAD」だけでパースを作成しています。プロジェクトの初期段階では、短時間で多様な提案をする必要があります。
フォトリアリズムなパースを作成できるCGソフトもありますが、初期段階で時間をかけすぎるのは効率的ではありません。
その点、「DRA-CAD」は短時間でパースを作成できる点が優れています。
簡単なものなら1時間、複雑なものでも1日で初案を作成し、その後は1時間ごとにバリエーションを増やしていきます。このスピード感は、一般的なパース制作会社では難しいでしょうね。
二次元の図面は、パース作成に必要な最低限の情報だけを描いています。
簡単なものなら1時間、複雑なものでも1日で初案を作成し、その後は1時間ごとにバリエーションを増やしていきます。このスピード感は、一般的なパース制作会社では難しいでしょうね。
二次元の図面は、パース作成に必要な最低限の情報だけを描いています。

最後に、「DRA-CAD」への要望などがあれば教えてください。

私の仕事では、現状の「DRA-CAD」で全く問題ありません。自由に使いこなせています。
細かい点としては、クライアントにモニターで直接見せることが多いため、パース画像の斜めの線がより滑らかになってくれると見栄えが良くなると思います。 仕事には支障はありませんが、改善されるとさらに便利になります。
また、費用を別途支払って自分用のレンダリング用素材を購入できるシステムがあると嬉しいですね! 現在使用しているテクスチャ画像の赤みが強すぎると感じることがあり、自分のイメージに合ったカラーのテクスチャ画像が使用したいです。
細かい点としては、クライアントにモニターで直接見せることが多いため、パース画像の斜めの線がより滑らかになってくれると見栄えが良くなると思います。 仕事には支障はありませんが、改善されるとさらに便利になります。
また、費用を別途支払って自分用のレンダリング用素材を購入できるシステムがあると嬉しいですね! 現在使用しているテクスチャ画像の赤みが強すぎると感じることがあり、自分のイメージに合ったカラーのテクスチャ画像が使用したいです。

「展示会「建築家のひとりごと」について」

今回の取材は、同じく「DRA-CAD」ユーザー様である五洋建設様から「DRA-CADでパースを作成し、個展を開かれている方がいる」とご紹介いただいたのがきっかけです。
以前からお仕事を一緒にされていたのでしょうか?

五洋建設さんとは、アーバンビューグランドタワーの設計でご一緒しました。
広島に来て25年、アーバンビューグランドタワーは20周年、ギャラリーGも20周年という節目を迎えたこと、そして私自身が古希を迎えたこともあり、 「建築家のひとりごと」と題した回顧展を開きました。
CGパースでの描画は、始めてから約5年になりますが、個展ではその間に制作した作品などを展示しました。
広島に来て25年、アーバンビューグランドタワーは20周年、ギャラリーGも20周年という節目を迎えたこと、そして私自身が古希を迎えたこともあり、 「建築家のひとりごと」と題した回顧展を開きました。
CGパースでの描画は、始めてから約5年になりますが、個展ではその間に制作した作品などを展示しました。
パースを描き始めて5年でこのクオリティは驚きです。個展では「DRA-CAD」で制作した作品を展示したとのことですが、
個展名「建築家のひとりごと」にはどのような意味が含まれているのでしょうか?

展示作品の多くは、私が「この土地にこんな建物があったら」と想像を基にデザインしたものです。
私の個人的な想像の世界なので、「ひとりごと」というタイトルをつけました。
当初は「アンビルド建築展」という案もありましたが、より自由な表現として「ひとりごと」に落ち着きました。
当初は「アンビルド建築展」という案もありましたが、より自由な表現として「ひとりごと」に落ち着きました。
インタビューの冒頭にも「アンビルド」というワードが出てきましたが、「アンビルド建築」、つまり建てない建築、はいつからされているのでしょうか?

昔から、勝手に建築計画を考えるのが好きでした。
街を歩いて更地を見つけると、Googleマップで敷地形状をトレースし、勝手に計画を巡らせます。 また、ニュースで建築計画への反対運動を見かけると、「こうすれば解決するのでは」とアイデアを膨らませることもあります。
個展でも、勝手にデザインした建物の関係者が来場され、「こんなことを考えている人が広島にいたのか」と驚かれることがありました。
街を歩いて更地を見つけると、Googleマップで敷地形状をトレースし、勝手に計画を巡らせます。 また、ニュースで建築計画への反対運動を見かけると、「こうすれば解決するのでは」とアイデアを膨らませることもあります。
個展でも、勝手にデザインした建物の関係者が来場され、「こんなことを考えている人が広島にいたのか」と驚かれることがありました。


「最後に」
今回は、アンビルド建築への深い探求心と、豊かな想像力で日々活動されている牛谷様にお話をお伺いしました。
建物を実際に建てることにとどまらず、想像の中での建築を楽しむという発想は、建築が単なる構造物ではなく、思考の表現でもあることを改めて教えてくれます。
その想像力を表現するひとつのツールとして「DRA-CAD」が役にたっていることに誇らしい思いでいっぱいです。
これからも、牛谷様ならではの視点で、多くの人々に刺激を与える建築の在り方を示していただけることを楽しみにしております。
貴重なお時間をありがとうございました!


CADスクールに3日間ほど通い、基本的なコマンドの使い方を学んだ後は、 自分で機能を探りながら独自の使い方を編み出していきました。 マニュアル通りの操作にとどまらず、「このコマンドを応用すれば、こんなこともできるのでは」と発見するのが好きでしたね。