? 天空率|株式会社建築ピボット

天空率

天空率とは?

・計算の手順


天空率とは?

ある算定点から見ることのできる天空(空)の内、計算対象となる建築物に遮られることなく実際に見ることのできる範囲の割合を示します。


天空率が大きいという事は空が多く見える事になります。空が多く見えるという事は周りが開けている事になります。回りに遮るものが無い(陸地の見えない大洋の真っ只中等)場合、天空率は100%に、窓のない室内なら、天空率は0%になります。
天空率が大きいほど周辺が開けていますから、採光や通風が良好になり心理的な圧迫感が軽減されます。これは斜線制限が保全しようとしている良好な周辺環境そのものです。


敷地周辺のある地点で、斜線制限を満足している建築物(適合建築物)の天空率を求めれば、その斜線制限によって保全されている周辺環境の良好度を数値で表せます。

同一地点で計画建築物の天空率を求めて上記の天空率と比較すれば、計画建築物が斜線制限と同等の周辺環境の良好度を保っているかを確認できます。


つまり天空率は斜線制限の代替として使える(法56条 第7項)事になります。斜線制限は斜線で構成される面以上の高さには絶対に建築できません(仕様規定)が、天空率は数値で判断できますので部分的に斜線制限を逸脱していても、他の部分の高さを抑えていれば、斜線制限と同等以下の天空率を得る事が出来ます(性能規定)。



計算の手順

① 算定点を中心とした半径Aの半球を(天球といいます)を想定します。
② 次に算定点から見える建築物について、その算定点から見た輪郭を底とし、算定点を頂点とする錐体を考えます。
③ その錐体の半球面による断面の水平面に対する正射影図を描きます。この正射影図を天空図といいます。
④ 手順③の建築物の正射影図の面積をAとすると、天空率Uは、

U=(S-A)/S×100[%](S=r×r×π)

で算出できます。






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