直接入力
■ 直接入力が必要な場合
直接入力が必要な場合は、以下の通りです。
・形状が入力できない場合
・面積、長さなどを面積表など他の図面や表とあわせたい場合
●部屋モデルの仕組みと直接入力
(1)部屋と面積の関係
部屋データが床面積の数値をコントロールする基本単位です。屋根データを作成したときに作成
される小屋裏データもその役割を担います。
床 | 外皮面積 | 一次エネ面積 | |
---|---|---|---|
部屋・小屋裏 | 一般床 | 算入 | 算入 |
仮想床 | 非算入 | 算入 | |
床なし | 非算入 | 非算入 |
部屋を入力後、床データの個別指定によって、材料の切り替えを行うことで、外皮面積の集計を
行います。
(2)部屋と外壁の関係
部屋を入力することで、床、外壁、天井が一度にセットされるような仕様になっています。
作成した部屋の境界部分に壁要素がセットされ、その壁要素が外皮になるかどうかを自動判定し、
外皮として集計対象にするかを判断しています。そのため、壁要素だけを削除することはできま
せん。
また、壁ではなく屋根として扱いたい場合、斜めに壁が傾斜している場合などは、面積の直接入力
を行います。
(3)屋根について
屋根データは屋根領域を配置することで作成されます。勾配屋根を選択すると、平面的に単純な
四角形形状であれば、小屋裏に相当する空間を生成し、小屋裏(部屋相当)と小屋裏壁(外壁相当)
を自動で認識するようになっています。
勾配屋根として寄棟、切妻、片流れなどが入力できますが、平面的に単純なものしか対応できま
せん。このような場合に面積の直接入力を行います。
(4)外皮面積等の直接入力のイメージ
例として円弧状の壁がある場合など、部屋は円弧状の入力ができませんので、多角形の形状で入
力します。
部屋を多角形の形状で入力すると、同時に天井・床も多角形で入力され、壁は多角形の頂点ごと
に分かれた面で入力されます。屋根は別途、多角形で入力します。
部屋は多角形で入力した面積が自動的に表示されますので、省エネ計算のための数値として、円
弧状の面積を直接入力します。
床、天井も部屋の領域から計算される床面積と整合させるため、円弧状の面積を直接入力します。
壁も面単位で円弧状の面積になるよう直接入力します。屋根も円弧状の面積を直接入力します。

●直接入力機能の全体構成
SAVE-住宅で入力できる以下の要素に対して、直接入力値を保持することができます。
No. | 要素 | SAVE-住宅での適用範囲 (制限事項) |
要素:直接入力 の対応関係 |
直接入力値 |
---|---|---|---|---|
1 | 部屋 | 面積を集計するための要素。 | 1 対1 | 識別名、面積、コメント |
2 | 外壁 | 外皮面積を求める要素。 円弧壁など複雑な形状は扱え ない。 |
1 対多 | 識別名、材料、方位、面積、隣接空間、 熱橋(n)、開口(n)、コメント、日除け効果係数 |
3 | 屋根 | 外皮面積を求める要素。 いくつもの屋根面で構成され る複雑なものは扱えない。 |
1 対1 | 識別名、面積、熱橋(n)、コメント |
4 | 小屋裏 | 面積を集計するための要素。 用意されている傾斜屋根に付 随して取り扱われる。 |
1 対1 | 識別名、面積、コメント |
5 | 小屋裏壁 | 外皮面積を求める要素。 用意されている傾斜屋根に付 随して取り扱われる。 |
1 対多 | 識別名、材料、方位、面積、隣接空間、 熱橋(n)、開口(n)、コメント、日除け効果係数 |
6 | 天井 | 外皮面積を求める要素。 傾斜している天井などは扱え ない。 |
1 対1 | 識別名、面積、熱橋(n)、コメント |
7 | 床 | 外皮面積を求める要素。 傾斜している床、円弧上の床 などは扱えない。 |
1 対1 | 識別名、面積、熱橋(n)、コメント |
8 | 基礎 | 基礎の外周長さを求める要素。 円弧形状など複雑な形状は扱 えない。 |
1 対1 | 識別名、方位、長さ、 コメント |
9 | 開口・天窓 | 外皮に取りつく窓の面積を求 める要素。 |
1 対1 | 識別名、面積、コメント |
10 | 熱橋(RC) | (計算結果) | 1 対多 | 直接入力のための要素。 識別名、長さ、形状タイプ、断熱補強の有無、 断熱補強材、断熱補強の長さ、断熱補強材の厚さ、 コメント |
11 | 熱橋(S) | (計算結果) | 1 対多 | 直接入力のための要素。 識別名、長さ、断熱補強の有無、断熱補強材、 断熱補強材の厚さ、見付け寸法、コメント |
12 | 直接開口 | ――― | 1 対多 | 直接入力のための要素。 識別名、材料、幅、高さ、面積、 取得日射熱補正係数(fC/fH)、コメント |
直接入力のうち、識別名は、計算書や根拠図で位置や値を参照するための仕組みとして、コメントは
補足説明のために共通に用意されています。
