|暖冷房

暖冷房の仕様を設定します。

■ 暖冷房ダイアログの説明

暖冷房-〔外皮〕タブ

入 力 項 目 説  明
通風の利用 プルダウンリストから「通風を利用しない」、「通風を利用する(換気回数5回
/h相当以上)」、「通風を利用する(換気回数20回/h相当以上)」のいずれかを
選択します。1)参照
 主たる居室
 その他の居室
蓄熱の利用 蓄熱を利用する場合に ✔ を入れます。2)参照
床下換気システムの
利用
プルダウンリストから「通年利用する」、「利用しない」のいずれかを選択し
ます。
外気が経由する床下
面積の割合
床下換気システムの利用する場合に、外気が経由する床下面積の割合を入力
します。
床下空間の断熱 床下換気システムを利用する場合に、床下の空間が熱的境界に囲まれた空間
である場合は「断熱区画内」、そうでない場合は「断熱区画外」を選択します。

1)通風の利用

(1)その他の居室が複数ある場合で通風の利用の程度が異なる場合
それぞれの居室の通風の利用の程度を評価し、最も換気回数の程度が小さい評価を適用します。

(2)通風の利用の程度(相当する換気回数)の確認方法
①開放可能部面積比
②判別式または換気回数


2)蓄熱の利用
「蓄熱の利用あり」と評価するためには、蓄熱部位の熱容量が当該住戸の床面積当たり170kJ/(㎡・K)
以上の熱容量が見込まれる材料を蓄熱部位に用いていることが条件となります。


暖冷房-〔暖房〕タブ

「主たる居室」
「その他の居室」
入 力 項 目 説  明
暖房方式の選択 プルダウンリストから「居室のみを暖房する」、「住戸全体を暖房する」、「採
用しない」のいずれかを選択します。1)2)参照
「居室のみを暖房する」:主たる居室/その他の居室
暖房設備機器または
放熱器の種類
プルダウンリストから選択肢のいずれかを選択します。2)3)4)参照
その他の設備機器の
名称
暖房設備機器または放熱器の種類で「その他の暖房設備機器」が選択されて
いる場合:
名称を入力します。
エネルギー消費効率
の区分を入力するこ
とにより省エネルギ
ー効果を評価する
エネルギー消費効率の区分を入力することにより省エネルギー効果を評価
する場合に ✔ を入れます。
 エネルギー消費効
 率の区分
暖房設備機器または放熱器の種類で「ルームエアコンディショナー」が選択
されている場合:
プルダウンリストから選択肢のいずれかを選択します。5)参照
 小能力時高効率型コンプ
 レッサーの搭載
暖房設備機器または放熱器の種類で「ルームエアコンディショナー」が選択
されている場合:
プルダウンリストから「搭載しない」、「搭載する」のいずれかを選択します。
 定格能力における
 エネルギー消費効
 率[%]
暖房設備機器または放熱器の種類で「FF暖房機」が選択されている場合:
エネルギー消費効率を数値入力します。
敷居率を入力する
敷設率[%]
敷設率を入力する場合に ✔ を入れます。
暖房設備機器または放熱器の種類で「温水床暖房」、「電気ヒーター床暖房」、
「ルームエアコンディショナー付温水床暖房機」、「温水床暖房(併用運転に
対応)」が選択されている場合:敷設率を数値入力します。6)参照
※温水床暖房(併用運転に対応)(主たる居室のみ)
敷設率:床暖房設備を設置する居室における床暖房パネルの敷設面積を当該
居室の床面積で除した値
仮想床の床面積を除
いた敷設率[%]
仮想床の床面積を除いた敷設率を入力する場合に ✔ を入れ、敷設率を入力
します。7)参照
上面放熱率(床の断
熱)[%]
暖房設備機器または放熱器の種類で「温水床暖房」、「電気ヒーター床暖房」、
「ルームエアコンディショナー付温水床暖房機」が選択されている場合:
上面放熱率を数値入力します。8)参照
断熱配管の採用 暖房設備機器または放熱器の種類で「ルームエアコンディショナー付温水
床暖房機」が選択されている場合:
断熱配管を採用するか否かの選択ができます。
熱出力[kW] 暖房設備機器または放熱器の種類で「ペレットストーブ」が選択されている場合:
熱出力、熱効率、点火時消費電力量、定常時消費電力を数値入力します。
熱効率[%]
点火時消費電力量[Wh]
定常時消費電力[W]
低出力モード 暖房設備機器または放熱器の種類で「電気ヒーター床暖房」が選択されて
いる場合:
低出力モードを評価するか否かの選択ができます。

「温水暖房を設置する場合」

入 力 項 目 説  明
温水暖房を設置する場合
温水暖房機の種類 プルダウンリストから選択肢のいずれかを選択します。
その他の温水暖房機 温水暖房機の種類で「その他の温水暖房機」が選択されている場合:
名称を入力します。
熱交換器タイプを入
力する
熱交換器タイプを入力する場合に ✔ を入れます。
 熱交換器タイプ プルダウンリストから熱交換機タイプを選択します。
エネルギー消費効率
の区分を入力するこ
とにより省エネルギ
ー効果を評価する
当該機器の仕様から、省エネルギー効果を評価する場合に ✔ を入れます。
 定格能力におけるエ
 ネルギー消費効率[%]
エネルギー消費効率を数値入力します。
断熱配管の採用 断熱配管を採用する場合に ✔ を入れます。9)参照
配管が通過する空間 プルダウンリストから「全て断熱区画内である」、「全てもしくは一部が断熱
区画外である」のいずれかを選択します。
低出力モード 温水暖房機の種類で「ガス潜熱回収型温水暖房機」「電気ヒートポンプ温水暖房機(フロン系冷媒)」
「給湯・温水暖房一体型」「コージェネレーション」が選択されている場合:
低出力モードを評価するか否かの選択ができます。

「住戸全体」

入 力 項 目 説  明
「住戸全体を暖房する」:住戸全体
ダクト式セントラル
空調機(ヒートポンプ
式熱源)
ダクトが通過する空
全て断熱区画内である:
設置するすべてのダクト式セントラル空調機のダクトが通過する空間が、熱
的境界に囲まれた空間である場合
全てもしくは一部が断熱区画外である:
上記以外の場合
VAV方式の採用 以下の2つの要件を満たす場合、「VAV方式の採用」に ✔ を入れます。
【1】.
次の制御・機能を有する機器であり、すべての居室ごとに、その居室で発生
する冷暖房負荷に合わせて、風量を調整できること。
・すべての居室ごとに、ダクト経路の末端もしくは途中にダンパーやファン
を配置して、居室ごとに発生する冷暖房負荷に応じて、吹出風量を制御で
きること。
・すべての居室に温度センサーが設置され、設定温度とセンサー検知温度の
差に応じた制御を行うなど、自動で吹出風量を制御することができること。
・全般換気(24時間換気)の機能を有する機器の場合は、温度調節が達成し
ても完全にダンパーが閉鎖もしくはファンが停止せず、全般換気(24時間
換気)用の吹出風量を確保できる制御・機能を有すること。
【2】.
内機に次の機能がある機器であり、すべての居室ごとに風量を調整できると
ともに、それに合わせて室内機の循環風量(全体風量)を調整できること。
・各居室の風量もしくは室温は、システム制御にフィードバックされ、室内
機本体でもインバーターやノッチで全体風量が調整でき、各居室で必要と
される風量の合計に調節できること
全般換気機能の有無 設置するすべての機器の給気および還気経路において新鮮外気を導入してい
る場合チェックを入れます。
※給気もしくは還気経路において換気および熱交換換気設備(24時間換気)を介し新
鮮外気を導入している場合は、✔ を外します。
※複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場合で、すべ
ての機器において「全般換気機能なし」の場合は ✔ を外します。それ以外の場合
は ✔ を入れます。
機器の仕様の入力 入力しない:
下記のいずれにも該当しない場合は、規定値(定格能力試験の値および中間
能力試験の値は、それぞれあらかじめ定められた値により計算されます。)が
設定されます。
定格能力試験の値を入力する:
定格能力試験の値のみを入力する場合、設定します(中間能力試験の値は、
あらかじめ定められた値により計算されます。)
定格能力試験と中間能力試験の値を入力する:
定格能力試験と中間能力試験の値の両方を入力する場合
定格暖房能力試験の値
 能力[W]
カタログ等で「定格暖房能力」を確認し、整数で入力します。複数のヒート
ポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場合、すべての機
器の「定格暖房能力」の合計値を入力します。
 消費電力[W] カタログ等で「定格暖房消費電力」を確認し、整数で入力します。※1参照
 風量[m3/h] カタログ等で「定格暖房能力試験時の室内側送風機の風量」を確認し、小数
点以下一位の値で入力します。
複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場
合、すべての機器の「定格暖房能力試験時の室内側送風機の風量」の合計値
を入力します。
 室内側送風機の消
 費電力[W]
カタログ等で、「定格暖房能力試験時の室内側送風機の消費電力」を確認し、
整数で入力します。
複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場
合、すべての機器の「定格暖房能力試験時の室内側送風機の消費電力」の合
計値を入力します。

※1
複数のヒートポンプ式熱源によりダクト式セントラル空調機を設置する場合
機器全体の定格暖房消費電力を次の方法により計算し、小数点以下1位を切り上げた整数を入力します。

STEP1
それぞれの機器について、次式により定格暖房エネルギー消費効率を計算します。

STEP2
次式により機器全体の定格暖房消費電力を計算します。

入 力 項 目 説  明
中間暖房能力試験の値
能力[W]
カタログ等で「中間暖房能力」を確認し、整数で入力します。
複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場合
すべての機器の「中間暖房能力」の合計値を入力します。
 消費電力[W] カタログ等で「中間暖房消費電力」を確認し、整数で入力します。※2参照
 風量[m3/h] カタログ等で「中間暖房能力試験時の室内側送風機の風量」を確認し、小数
点以下一桁で入力します。
複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場
合、すべての機器の「中間暖房能力試験時の室内側送風機の風量」の合計値
を入力します。
 室内側送風機の消
 費電力[W]
カタログ等で「中間暖房能力試験時の室内側送風機の消費電力」を確認し、
整数で入力します。
複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場
合、すべての機器の「中間暖房能力試験時の室内側送風機の消費電力」の合
計値を入力します。
設計風量の入力 定格暖房能力運転時の「設計風量」を計算し、整数で入力します。
複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場
合、すべての機器の「設計風量」の合計値を入力します。

※2
複数のヒートポンプ式熱源によりダクト式セントラル空調機を設置する場合
機器全体の中間暖房消費電力を次の方法により計算し、小数点以下1位を切り上げた整数を入力します。

STEP1
それぞれの機器について、次式により中間暖房エネルギー消費効率を計算します。

STEP2
次式により機器全体の中間暖房消費電力を計算します。


1)ヒートポンプ式熱源のダクト式セントラル空調機を用いて、住宅全体を暖冷房する場合に評価します。
住宅全体を暖房するがヒートポンプ式熱源ではない場合は、ダクト式セントラル空調として評価することはできません。


2)「その他の暖房設備機器」、「暖房設備機器または放熱器を設置しない」を選択した場合
地域区分や建て方に応じて、予め定められた暖房設備機器を設置したものと想定し、一次エネルギー消費量が算定されます。

地域区分 評価において想定する機器
パネルラジエーター
パネルラジエーター
FF暖房機
FF暖房機
ルームエアコンディショナー
ルームエアコンディショナー
ルームエアコンディショナー
設置しない

3)暖房設備機器・放熱器の種類

暖房設備機器 説明
ルームエアコンディショナー 冷暖房の用に供するエアコンディショナーのうち直吹き形、壁掛け
形のもので、家庭用のものに限ります。マルチタイプのルームエア
コンディショナーは対象としません。
FF暖房機 ガスまたは灯油を燃料とし、燃焼熱を利用して室内の空気を暖める
燃焼機器で、強制給排気型のストーブのことを指します。
パネルラジエーター 温水暖房における放熱器の1種であり、外部から配管を通じて温水
の供給を受けて暖房を行う機器で、室内に露出する表面板そのもの
が熱交換部を形成し、自然対流および放射の双方によって放熱する
形式のものを指します。
温水床暖房 熱源機より供給された温水を循環させる温水パイプを床に組込み、
床から放熱させる方式を言います。あらかじめ温水パイプを組み込
んだ温水パネルを製造し、床に敷設する乾式工法と、温水パイプな
どを現場設置した後にモルタルなどにより流し込み、床と一体とな
った方熱面を施工する湿式工法に分類されます。
ファンコンベクター 温水暖房における放熱器の1種であり、外部から配管を通じて温水
の供給を受けて暖房を行う機器で、熱源部をもたないものを言い
ます。ここでは、定格暖房能力35kW以下で、工場で加熱コイルおよ
び送風機を一体に組み立てた完成品で、空気を直接室内に吹出すも
のを言います。
電気ヒーター床暖房 電熱線、電熱ボード、電熱シート、電熱マットなどの発熱体を床に
敷設し、暖房を行うものを言います。
電気蓄熱暖房器 夜間時間帯に電気を通電して本体内部の蓄熱レンガ等の蓄熱材に
熱を蓄積し、それを任意の時間に放出するよう設計された暖房器で
す。放熱の方法により、自然放熱式(ファンレスタイプ)と強制放熱式
(ファンタイプ)に分類されます。
ルームエアコンディショナー
付温水床暖房機
温水床暖房(併用運転に対応)
その他の暖房設備機器
基準値の算定において想定される機器 増改築部分を対象に評価する場合の基準設定仕様
暖房設備機器または放熱器を
設置しない

4)複数の異なる種類の暖房設備機器等を設置する場合
複数の異なる種類の暖房設備機器等を設置する場合は、評価する順位が高いものを選択します。

評価する順位 暖房設備機器等
電気蓄熱暖房器
電気ヒーター床暖房
ファンコンベクター
ルームエアコンディショナー付温水床暖房
温水床暖房
FF暖房機
パネルラジエーター
ルームエアコンディショナー

5)エネルギー消費効率の区分

区分 意  味
(い) 定格冷房能力の区分 定格冷房エネルギー消費効率が満たす条件
2.2kW以下 5.13以上
2.2kWを超え2.5kW以下 4.96以上
2.5kWを超え2.8kW以下 4.80以上
2.8kWを超え3.2kW以下 4.58以上
3.2kWを超え3.6kW以下 4.35以上
3.6kWを超え4.0kW以下 4.13以上
4.0kWを超え4.5kW以下 3.86以上
4.5kWを超え5.0kW以下 3.58以上
5.0kWを超え5.6kW以下 3.25以上
5.6kWを超え6.3kW以下 2.86以上
6.3kWを超える 2.42以上
(ろ) 定格冷房能力の区分 定格冷房エネルギー消費効率が満たす条件
2.2kW以下 4.78以上
2.2kWを超え2.5kW以下 4.62以上
2.5kWを超え2.8kW以下 4.47以上
2.8kWを超え3.2kW以下 4.27以上
3.2kWを超え3.6kW以下 4.07以上
3.6kWを超え4.0kW以下 3.87以上
4.0kWを超え4.5kW以下 3.62以上
4.5kWを超え5.0kW以下 3.36以上
5.0kWを超え5.6kW以下 3.06以上
5.6kWを超え6.3kW以下 2.71以上
6.3kWを超える 2.31以上
(は) (い)、(ろ)の条件を満たさない場合、または機器の性能を表す仕様が不明な場合

6)敷設率:電気ヒーター床暖房、または温水床暖房を設置する場合において、設置する居室の床面積、または床面積の合計に対する床暖房放熱部の面積、または面積の合計の比を言います。

算定方法


7)仮想床の床面積を除いた敷設率:

「主たる居室」に吹抜けを有する場合に、仮想床の床面積を除いた敷設率を入力することができます。ただし、温水床暖房が設置される「主たる居室」が2か所以上ある場合は、そのすべての主たる居室に吹抜けがある場合に限ります。「主たる居室」それぞれにおいて敷設率を計算した値のうち、最も小さい値を入力してください。
「吹抜け」とは、複数の階をまたいで床を設けず上下方向に連続した空間を指します。
「仮想床」とは、天井の高さが4.2以上の場合に、高さ2.1mの部分に仮想床があるものとみなし、以下同様に、天井高さが2.1m増えるごとに仮想床があるとします。

仮想床の床面積を除いた敷設率は以下の算出式により求めてください(小数点第二位を切り捨て)。

算定方法


8)上面放射率:床上側と床下側が同一温度の場合の床暖房パネルに投入したエネルギーのうち、上面に放熱される熱の割合を言います。主に床裏側の断熱性能に依存します。床上側と床下側の温度が異なる場合の上面への放熱割合は、この上面放射率と同じにならないように留意します。

算定方法

項目 説  明
H=1.0 外気に接する床の場合
H=0.7 外気に通じる床下に接する床の場合
H=0.15 4~7地域で、2階床などで下階が居間等の熱的境界内である床の場合
H=0.05 1~3地域で、2階床などで下階が居間等の熱的境界内である床の場合

土間床に設置された床暖房パネルの場合は90%とする。


9)温水配管の周囲を断熱材で被覆している場合。断熱の種類、厚さは問われませんが、熱源機から放熱器まで全部が断熱されていることが要件となります。


10)・消費電力量補正係数とは、ダクト等の圧力損失によって増加する消費電力を考慮するための係数で、風量補正の有無やダクトの断熱被覆の状況を考慮して計算します。

・消費電力量補正係数は、風量補正の有無により下式により計算してください。なお、各式のbHの係数は、ダクトの断熱被覆の状況により判断してください。

■風量補正がない場合: 消費電力量補正係数=a1H×bH

a1Hの係数は、設計風量と定格風量の比(設計風量÷定格風量)を求め、それに基づき下表に定める係数を用いるか、別途定める方法により求めた数値を用いることができます。それによらない場合は1.22としてください。

表1.a1Hの係数

設計風量/定格風量 暖房時におけるダクト等圧力損失による補正係数
1.0以上 1.00
0.9以上1.0未満 1.05
0.8以上0.9未満 1.11
0.8未満 1.22

■風量補正がある場合: 消費電力量補正係数=a2H×bH

a2Hの係数は、設計圧力損失と標準機外静圧の比(設計圧力損失÷標準機外静圧)を求め、それに基づき下表に定める係数を用いるか、別途定める方法により求めた数値を用いることができます。それによらない場合は1.03としてください。


表2.a2Hの係数

設計圧力損失/標準機外静圧 暖房時におけるダクト等圧力損失による補正係数
1.0以下 1.00
1.0より大1.1以下 1.01
1.1より大1.2以下 1.02
1.2より大 1.03

各式のbHの係数は、ダクトの全部が断熱区画内にある場合は1.0とし、ダクトの全部または一部が断熱区画外にある場合は、下表より判断した値を用いてください。

•断熱区画外にある場合は、下表より判断した値を用いてください。


表3.b1Hの係数

ダクトの設置位置と断熱被覆の状況 bHの係数
ダクトの全部が断熱区画内にある場合 1.00
ダクトの全部または一部
が断熱区画外にある場合
全部または一部が小屋裏
(小屋裏が断熱区画外の場
合)に設置されている場合
断熱区画外のダクトの長さ
17.3m以下かつ断熱区画外の
全ての部分において線熱損失
係数が0.49W/(mK)以下で
あること
1.10
全部が床下(床下が断熱区
画外の場合)に設置されて
いる場合
断熱区画外のダクトの長さ
23.3m以下かつ断熱区画外の
全ての部分において線熱損失
係数が0.49W/(mK)以下で
あること
上記以外 1.35

•線熱損失係数(ダクト内外の温度差1℃、ダクト1mあたりの熱損失量)は、式(1)により計算します。その際、断熱区画外のダクトの内表面熱伝達抵抗Riは0、断熱区画外のダクトの外表面熱伝達抵抗Roは0.0862(m2K/W)としてください。断熱区画外のダクトの断熱材の熱伝導率λは断熱材の種類に応じて定められた値を用いてください。

•ダクトが角型ダクトの場合は、断熱区画外のダクトの外径(直径)loと断熱区画外のダクトの断熱材の内径(直径)liを式(2)で換算して式(1)に適用してください。


暖冷房-〔冷房〕タブ

「主たる居室」
「その他の居室」
入 力 項 目 説  明
冷房方式の選択 プルダウンリストから「居室のみを冷房する」、「住戸全体を冷房する」、「採
用しない」のいずれかを選択します。暖房設備の1)2)参照。
「居室のみを冷房する」:主たる居室/その他の居室
冷房設備機器の種類 プルダウンリストから「ルームエアコンディショナー」、「その他の冷房設備
機器」、「冷房設備機器を設置しない」「基準値の算定において想定される機器」
のいずれかを選択します。
その他の設備機器の
名称
冷房設備機器で「その他の冷房設備機器」が選択されている場合
名称を入力します。
エネルギー消費効率
の区分を入力するこ
とにより省エネルギ
ー効果を評価する
エネルギー消費効率の区分を入力することにより省エネルギー効果を評価す
る場合に ✔ を入れます。
 エネルギー消費効
 率の区分
冷房設備機器の種類で「ルームエアコンディショナー」が選択されている場合:
プルダウンリストから選択肢のいずれかを選択します。暖房設備の5)参照
 小能力時高効率型コンプ
 レッサー
冷房設備機器の種類で「ルームエアコンディショナー」が選択されている場合:
プルダウンリストから「搭載しない」、「搭載する」のいずれかを選択します。

「住戸全体」
入 力 項 目 説  明
「住戸全体を冷房する」を選択した場合:住戸全体
ダクト式セントラル
空調機(ヒートポンプ
式熱源)
ダクトが通過する空間
プルダウンリストから「全てもしくは一部が断熱区画外である」、「全て
断熱区画内である」のいずれかを選択します。
全て断熱区画内である:
設置するすべてのダクト式セントラル空調機のダクトが通過する空間が、熱
的境界に囲まれた空間である場合
全てもしくは一部が断熱区画外である:
上記以外の場合
VAV方式の採用 以下の2つの要件を満たす場合、「VAV方式の採用」に ✔ を入れます。
【1】.
次の制御・機能を有する機器であり、すべての居室ごとに、その居室で発生
する冷暖房負荷に合わせて、風量を調整できること。
・すべての居室ごとに、ダクト経路の末端もしくは途中にダンパーやファン
を配置して、居室ごとに発生する冷暖房負荷に応じて、吹出風量を制御で
きること。
・すべての居室に温度センサーが設置され、設定温度とセンサー検知温度の
差に応じた制御を行うなど、自動で吹出風量を制御することができること。
・全般換気(24時間換気)の機能を有する機器の場合は、温度調節が達成し
ても完全にダンパーが閉鎖もしくはファンが停止せず、全般換気(24時間
換気)用の吹出風量を確保できる制御・機能を有すること。
【2】.
内機に次の機能がある機器であり、すべての居室ごとに風量を調整できると
ともに、それに合わせて室内機の循環風量(全体風量)を調整できること。
・各居室の風量もしくは室温は、システム制御にフィードバックされ、室内
機本体でもインバーターやノッチで全体風量が調整でき、各居室で必要と
される風量の合計に調節できること。
全般換気機能の採用 設置するすべての機器の給気および還気経路において新鮮外気を導入してい
る場合、 ✔ を入れます。
※給気もしくは還気経路において換気および熱交換換気設備(24時間換気)を
介し新鮮外気を導入している場合は、✔ を外します。
※複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場合で、
すべての機器において「全般換気機能なし」の場合は ✔ を外します。それ以外の
場合は ✔ を入れます。
機器の仕様の入力 入力しない:
下記のいずれにも該当しない場合は、規定値(定格能力試験の値および中間
能力試験の値は、それぞれあらかじめ定められた値により計算されます。)が
設定されます。
定格能力試験の値を入力する:
定格能力試験の値のみを入力する場合、設定します(中間能力試験の値は、
あらかじめ定められた値により計算されます。)
定格能力試験と中間能力試験の値を入力する:
定格能力試験と中間能力試験の値の両方を入力する場合
定格冷房能力試験の値
 能力[W]
カタログ等で「定格冷房能力」を確認し、整数で入力します。
複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場合
すべての機器の「定格冷房能力」の合計値を入力します。
 消費電力[W] カタログ等で「定格冷房消費電力」を確認し、整数で入力します。※3 参照
 風量[m3/h] カタログ等で「定格冷房能力試験時の室内側送風機の風量」を確認し、小数
点以下一位の値で入力します。
複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場
合、すべての機器の「定格冷房能力試験時の室内側送風機の風量」の合計値
を入力します。
 室内側送風機の消費
 電力[W]
カタログ等で「定格冷房能力試験時の室内側送風機の消費電力」を確認し、整数
で入力します。
複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場
合、すべての機器の「定格冷房能力試験時の室内側送風機の消費電力」の合計値
を入力します。

※3
複数のヒートポンプ式熱源によりダクト式セントラル空調機を設置する場合
機器全体の定格冷房消費電力を次の方法により計算し、小数点以下1位を切り上げた整数を入力します。

STEP1
それぞれの機器について、次式により定格冷房エネルギー消費効率を計算します。

STEP2
次式により機器全体の定格冷房消費電力を計算します。

入 力 項 目 説  明
中間冷房能力試験の値
 能力[W]
カタログ等で「中間冷房能力」を確認し、整数で入力します。
複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場合、
すべての機器の「中間冷房能力」の合計値を入力します。
 消費電力[W] カタログ等で「中間冷房消費電力」を確認し、整数で入力します。※4参照
 風量[m3/h] カタログ等で「中間冷房能力試験時の室内側送風機の風量」を確認し、小数
点以下一位の値を入力します。
複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場合、
すべての機器の「中間冷房能力試験時の室内側送風機の風量」の合計値
を入力します。
 室内側送風機の消費
 電力[W]
カタログ等で「中間冷房能力試験時の室内側送風機の消費電力」を確認し、
整数で入力します。
複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場合、
すべての機器の「中間冷房能力試験時の室内側送風機の消費電力」の合計値
を入力します。
設計風量の入力 定格冷房能力運転時の「設計風量」を計算し、小数点以下一位で入力します。
複数のヒートポンプ式熱源によるダクト式セントラル空調機を設置する場合、
すべての機器の「設計風量」の合計値を入力します。

※4
複数のヒートポンプ式熱源によりダクト式セントラル空調機を設置する場合
機器全体の中間冷房消費電力を次の方法により計算し、小数点以下1位を切り上げた整数を入力します。

STEP1
それぞれの機器について、次式により中間冷房エネルギー消費効率を計算します。

STEP2
次式により機器全体の中間冷房消費電力を計算します。