表示制御について |
i-ARMでは、入力されている各要素ごとの表示状態の設定があるだけでなく、様々な表示制御を行うための機能があります。
ここでは表示制御を行うための各種機能について解説します。
要素の表示制御 | モデルビューの表示制御 | モデルビューの表現設定 |
入力された要素を、削除せずに隠し要素として処理対象から除きたいときや、一時的に非表示にして作業効率を上げたい場合などに指定要素の表示非表示の設定を行うことができます。
データブラウザのツリー上で対象要素のチェック状態を編集します。
作業画面より、対象要素を選択します。要素を選択するとプロパティウィンドウ上に属性情報が表示されます。表示された属性情報の「共通」→「描画属性」→「表示」の項目を編集します。
これらの表示制御は、要素自体の表示属性を編集しているため全てのモデルビュー上でその設定が反映されます。つまり、ある壁を非表示に設定すると3Dビューでも平面ビューでも見えない状態になります。
前述の「要素の表示制御」では、共有しているデータ自体の表示属性を変更するため全てのモデルビューに設定が反映されるという特徴があります。しかし、モデルビューごとに表示状態を維持したいということも考えられます。例えば、法規ビューでは法的な専用要素を表示して、モデリング用のビューでは法的な専用要素を非表示にしておきたいといった状況です。そのような状況に対応するためにモデルビューごとに表示制御を行う機能が準備されています。
作業画面の下に配置されているビューツールバーより、各コマンドを実行して要素の表示制御を行うことができます。
モデルビューごとに要素種別単位での表示非表示状態を設定することが可能です。作業の過程で一時的に非表示にするような操作をしたいときにも便利な機能です。
ビューコレクション「ツール」タブ内の「要素種別」やビューツールバーの「要素種別表示切替」で要素種別単位での表示設定を編集することができます。
表示要素を特に絞り込まない表示 |
表示要素を柱、梁、スラブなどに絞り込んだ表示 |
要素種別単位の表示制御には、他にも名前表示などの詳細な設定を行うことが可能です。
ビューコレクション「ツール」タブ内の「要素種別」内の「詳細」ボタンを押すと「要素種別 詳細表示設定」ダイアログが表示され、そこで詳細な表示設定を行うことができます。
表示 |
表示非表示を設定します。チェックを外すと非表示になります。 非表示に指定されている場合は名前や記号、面積の表示指定は無視されます。 |
ロック |
ロック状態を設定します。チェックが入っているときにロックされます。 ロックに指定されると表示されるが編集できなくなります。 |
名前 |
名前の表示非表示を設定します。チェックが入っているときに表示されます。 表示の指定がされていても名前情報がない場合は表示されません。 |
記号 |
記号の表示非表示を設定します。チェックが入っているときに表示されます。 表示の指定がされていても記号情報がない場合は表示されません。 |
面積 |
面積の表示非表示を設定します。チェックが入っているときに表示されます。 例えば、部屋やゾーンは底面積、柱や梁は部材の断面積情報が表示されます。 |
隠面透過 |
隠面除去表示のときに透過情報を使用するかどうかを設定します。チェックが入っているときに隠面除去表示で透過表現されます。窓や開口部などの透過させたい要素に設定すると有効です。 |
塗り無効 |
塗り表現を無効にするかどうかを設定します。チェックが入っているときに塗り表現が無効になります。 塗り表現が無効になるとワイヤフレーム表現になります。 |
影を出す |
影を出すかどうかを設定します。チェックが入っているときに影を出します。 影の表示が有効な時に設定が反映されます。 |
影を受ける |
影を受けるかどうかを設定します。チェックが入っているときに影を受けます。 影の表示が有効な時に設定が反映されます。 |
モデルビューは基本的に指定されている親要素以下の子孫を表示するような仕組みになっていますが、背景表示設定を利用することで親子階層以外の要素に対する表示設定を行うことができます。
ビューコレクション「ツール」タブ内の「背景表示」で表示設定を編集することができます。
モデル全体3Dビューでの背景表示設定項目 |
各階平面ビューでの背景表示設定項目 |
法規 |
法規検討用の要素を背景として表示非表示の設定を行います。 |
通り芯 |
建物モデルに設定されている通り芯を背景として表示非表示の設定を行います。 |
切断線 |
建物モデルに設定されている立断面線を背景として表示非表示の設定を行います。 |
下階 |
直下階に所属する要素を背景として表示非表示の設定を行います。 |
上階 |
直上階に所属する要素を背景として表示非表示の設定を行います。 |
周辺 |
プロジェクトに所属する敷地オブジェクト以外の要素を背景として表示非表示の設定を行います。 |
外構 |
敷地オブジェクトに所属する建物オブジェクト以外の要素を背景として表示非表示の設定を行います。 |
モデルビューの種類によっては、特定状態の要素に対する表示設定を行うことができます。
ビューコレクション「ツール」タブ内の「オプション表示」で表示設定を編集することができます。
全体3Dビューでのオプション表示設定項目 |
各階平面ビューでのオプション表示設定項目 |
注釈 |
モデルビューに紐づく注釈要素の表示非表示の設定を行います。 |
地階 |
地階に所属する要素の表示・非表示の設定を行います。 |
周辺 |
プロジェクトに所属する敷地オブジェクト以外の要素を周辺とみなして表示非表示の設定を行います。 |
外構 |
敷地オブジェクトに所属する建物オブジェクト以外の要素を外構とみなして表示非表示の設定を行います。 |
下層 |
表示階より下層にある全ての階の要素の表示非表示の設定を行います。 |
モデルビューには、要素の表示制御を行うための設定だけでなく、ワイヤーフレームや隠面除去などの表示形式や投影形式を選択するなどの表現方法に関する設定があります。ここではそれらの設定項目について解説します。
各種シンボル・ガイド表示の表示/非表示状態を切り替えることができます。リボンメニュー「表示」タブの「シンボル」やビューツールバーので設定を編集することができます。
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モデルビューに設定されているグリッドの表示非表示の設定を行います。 |
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方位シンボルの表示非表示の設定を行います。 |
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座標軸シンボルの表示非表示の設定を行います。 |
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レベルガイドの表示非表示の設定を行います。 |
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通り芯ガイドの表示非表示の設定を行います。 |
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ルーラーの表示非表示の設定を行います。2Dビューだけで使用できる機能です。 |
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モデルビューに設定されているトレース図の表示非表示の設定を行います。 |
ビューの投影形式を切り替えることができます。ビューツールバーの「パース表示」、「平行投影表示」より選択します。投影形式の設定は3Dビュー専用の設定です。
パース表示
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平行投影表示
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ビューの表示形式を切り替えることができます。「ワイヤーフレーム」、「カスタム」、「隠面除去」、「隠面単色」より選択します。ビューツールバーの「表示形式切替」で設定を編集することができます。
ワイヤーフレーム
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カスタム
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隠面除去
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隠面単色
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境界線の表示形式を切り替えることができます。「線定義」、「エッジ定義」、「なし」より選択します。ビューツールバーの「境界線表示切替」で設定を編集することができます。
断面ビューの詳細表示設定を行うことができます。
ビューコレクション「ツール」タブ内の「断面」ボタンをクリックすると「断面ビューの設定」ダイアログが表示され設定項目を編集することができます。
断面ビューがアクティブな状態でビューコレクションの「ツール」タブを選択すると「断面」ボタンが表示されます。 |
例)有限3D+パース表示 |
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領域種別:切断面 |
領域種別:半無限 |
領域種別:有限 |
※断面設定ダイアログは以下の方法で表示することが可能です。
・ビューコレクション [モデルビュー]タブで断面ビューアイテムを右クリック
・切断線選択時の右クリックメニュー
・切断線要素のプロパティウィンドウ