3.4 レンダリング

3.4.1 レンダリングについて

レンダリングは「レイトレーシング法」により、モデリングした3次元図形の表面に、質感を設定したり、ライトや影の設定をしてモデルをよりリアルに表現します。ただし、開いたポリライン、線分はレンダリングされません。

レンダリングの方法

レンダリングするには、以下のコマンドがあります。

[開始 ]

新規にレンダリングウィンドウを開き、アクティブなモデリングウィンドウと同じスクリーンサイズ・視点・注視点位置で、レンダリングを行います。

[モデリングウィンドウ]

[レンダリングウィンドウ]

レンダリングを途中でやめる場合は、【レンダリング停止】コマンドまたは[Esc]キーを押します。レンダリングをそのまま続行する場合は【レンダリング再開】コマンドをクリックします。

[リハーサル ]

通常レンダリングの1/4サイズで高速にレンダリングします。【レンダリングの設定】コマンドでサイズを変更できます。


[部分レンダリング ]

レンダリングする範囲を指定すると、レンダリングウィンドウを開き、範囲指定した部分のみレンダリングします。

[連続レンダリング ]

【カメラ】または【アニメーション】コマンドで設定した複数のカメラ位置または【サブウィンドウパレット】や【表示範囲の記憶】コマンドで登録した画面表示を連続的にレンダリングできます。
レンダリングが終了すると、「保存するフォルダ」で設定したフォルダに、「カメラの名前」のファイル名で保存されます。

[分散レンダリング ]

1つのシーンを複数のPCで分散してレンダリングします。

台数が多いほど早くレンダリングが行え、社内にあるパソコンを有効に活用できます。


レンダリングの設定

[レンダリング]メニューの〔レンダリング〕パネルのをクリックすると、レンダリングの設定ダイアログが表示されます。レンダリングの動作に関する初期設定がされています。この設定を変えることにより、レンダリング時の条件を変更できます。

〔レンダリング関連〕タブ   レンダリングに関する設定


〔ファイル関連〕タブ   レンダリングに関するパスの設定(初期値)

材質

C:¥Users¥(ユーザー名)¥Documents¥archi pivot¥DRA-CAD22¥Library¥Material

ライト

C:¥Users¥(ユーザー名 ¥Documents¥archi pivot¥DRA-CAD22¥Library¥Light

補足

  • フォトンマッピングによるレンダリングでは、材質の設定コマンドで設定した物体の明るさを計算し、柔らかい光と影が表現できます。また、面光源、線光源による照明器具の表現が可能になり、直接光の当たらない場所も間接光で明るく表現できます。
    [フォトンマップを使う]に☑を入れた場合は、[ライトを使う]の☑を外してレンダリングしてください。

[☐フォトンマップを使う]

[☑フォトンマップを使う]

その他のレンダリング

[ステレオレンダリング ]

レンダリングウィンドウに立体視のためのメガネ(左目が赤色、右目が青色)で見たときに立体視できるCGを作成します。

さらに、左目用の画像と右目用の画像を左右に配した交差法と平行法の図面をそれぞれ新しく作成します。こちらは裸眼で左右の眼の焦点を寄り目のように調整することで立体視が行えます。

[パノラマレンダリング ]

水平方向に360度の全景を連続的に表示するパノラマ画像を作成します。

[全体画像]


作成した画像は、スマートフォンやタブレットの写真アプリなどで表示できます。

レンダリング画像の編集

レンダリングウィンドウをアクティブにすると、レンダリングメニューに【画像編集】コマンドが表示されます。

【画像編集】コマンドを指定すると、レンダリングデータを画像保存し、Draster2を起動します。
画像編集ウィンドウが表示され、明るさの調整や、文字や画像の追加・編集などが行えます。

[編集]-[モンタージュ編集モード]では、3レイヤ(前景、中景、背景)と透明度による画像の合成を行えます。

例えば、現況敷地写真とレンダリング画像を合成できます。

背景:

[現況敷地写真]

中景:

[レンダリング画像]

前景:

[植栽など]