2.4.10 オブジェクト

DRA-CADと他のアプリケーションの間で、Windowsのクリップボードを利用してデータの受け渡しを行えます。

【切り取り】または【コピー】コマンドで、選択した図形をクリップボードにコピーし、【貼り付け】または【形式を選択して貼り付け】コマンドで、クリップボードにコピーしてあるオブジェクトを図面または他のアプリケーションに貼り付けます。

【オブジェクトの作成と貼り付け】コマンドで、DRA-CAD上で他のアプリケーションを開いてオブジェクトを作成し、埋め込むこともできます。

貼り付け方法の違い:

データの一部を貼り付け

貼り付け後の編集

リンク

貼り付け

×

×

形式を選択して貼り付け

オブジェクトの作成と貼り付け

×

[オブジェクトの情報]

OLEデータタイプ

基点(X座標/Y座標)

サイズ(X方向/Y方向)


[オブジェクトの編集]

【オブジェクトの選択】コマンドで図面に貼り付けたオブジェクトを選択し、境界線をドラッグしてオブジェクトのサイズを変更できます。また、オブジェクトをドラッグすると移動できます。

[サイズ変更]

[移動]

図形として貼り付け

【図形として貼り付け】コマンドは、クリップボードにある拡張メタフィルやメタファイルをDRA-CADの図形要素として貼り付けられます。

貼り付け方法によるデータの違い

【貼り付け】

【形式を選択して貼り付け】

【図形として貼り付け】

ピクチャーメタファイル

Microsoft Excel ワークシート

線分・文字・ポリラインなど

3次元編集画面の座標上に配置することもできます。

補足

  • 【オブジェクトの選択】コマンドで図面に貼り付けたオブジェクトをダブルクリックすると、作成元アプリケーションが開き、データを修正できます。
  • DRA-CADの図面に線幅をつけて貼り付ける場合は、線幅を設定して図面を作図するかまたは【印刷の設定】コマンドで線幅の設定をしておく必要があります。
  • 【環境設定】コマンドで以下の設定を行えます。

「表示」-「全般」

「描画方法」で[DirectX]を設定した場合、OLE図形の描画は画像化して描画していますので、少々粗い表示になる場合があります。

「その他」-「図面」

オブジェクトについて設定する項目があります。

[クリップボードにコピーで基点指示]に☑を入れた場合は、基点位置を指示します。☑を外した場合は、左上が基点位置になります。

「その他」-「全般」

[印刷時の設定でメタファイル作成]に☑を入れると、クリップボードにコピー時に印刷時の線色や線幅で貼り付けます。

[すべて黒でメタファイル作成]に☑を入れると、クリップボードにコピー時にすべて黒で貼り付けます。

  • DRA-CADの図面をクリップボードにコピーし、他のアプリケーションに貼り付けたときは、基本的にDRA-CAD側では図面縮尺でデータを渡します。つまり、印刷時のサイズでそのまま渡されることになります。単位は0.01㎜で受け渡されますので、他のアプリケーションで拡大して出力できます。
  • OLE機能を利用しているので、画像形式をサポートするアプリケーションがインストールされていれば、どんな画像形式(JPG、TIFFなど)でも貼り付けられます。
  • スキャナーで読み込んだデータを、開くことができるアプリケーションで開き、コピーしてから【貼り付け】や【形式を選択して貼り付け】コマンドで貼り付けることもできます。
  • スキャナーで読み込んだデータをBMP形式で保存後、エクスプローラーからファイルをドラッグ&ドロップで貼り付けることもできます。
  • 他のアプリケーションのデータをDRA-CADに貼り付けた場合、サイズが320㎜(Windows側の制限)までのものが貼り付けられます。サイズの大きなデータは、【形式を選択して貼り付け】コマンドで「拡張メタファイル」を選択すると、貼り付けることができます。
  • すべてのOSで、A3サイズを超える大きさを「リンク貼り付け」できます。

また、【オブジェクトの図形化】コマンドでオブジェクトをDRA-CADデータや画像に変換できます。

DRA-CADデータ

画像

クリップパレット

【クリップパレット】は、【コピー】や【切り取り】コマンドでクリップボードにコピーしたデータを複数表示します。また、クリップデータを図面へドラッグ&ドロップすると貼り付けられます。