2.3 作図について

2.3.1 新規図面の作成

新規ファイルの作成

DRA-CADを起動すると、新規の何も描かれていない図面が表示されます。さらに新しい図面を表示するには、以下のようなコマンドがあります。

[新規図面  ]

新しい図面を表示します。【環境設定】コマンドの「図面」-「全般」-「初期設定」で設定されている用紙・縮尺の新しい図面をメモリが許す限り何枚でも表示します。


[新規図面ウィザード  ]

新規図面ウィザードでは、新しく図面を書き始めるときに既に設定してあるテンプレートを選択、または必要な項目を順次入力することで、新規図面の基本的な設定(図面設定、属性設定、文字など)を行えます。

図面縮尺と用紙設定

初期値では、A2用紙、縮尺1/100に設定されています。

DRA-CADには、図面縮尺と記入縮尺があります。記入縮尺を変えることで、1つの図面内に複数の縮尺を混在して描くことができます。この図面縮尺や用紙サイズなどは、【図面設定】コマンドで変更できます。

〔全般〕タブ

〔原点と色、枠〕タブ

図面縮尺や用紙サイズの変更

作図原点や用紙枠の変更


[図面の縮尺]

出力時の縮尺です。この縮尺で設定された用紙枠(用紙の大きさ×図面縮尺の逆数)が、矩形で作業ウィンドウに表示されます。

[記入縮尺]

現在作図中または編集中の図形や文字にのみ対象となる縮尺で、1つの図面に異縮尺の図面を描くときに設定します。

[作図例:1000mm の線]

記入縮尺1/20で①を複写

記入縮尺1/100に戻す

  • ②の線分の長さは①の5 倍の長さになり、①の長さは200mm になります。

  • ①の線分の長さは1000mm に戻り、②の長さが5000mm になります。

〔ステイタスとコメント〕タブで、現在表示している図面について使用状況とコメントを表示します。

〔プロパティ〕タブは、文字列、日付、数字などの任意の値を設定してプロパティを独自に作成します。

〔履歴管理〕タブは、作業を行った「ユーザーの名前、作業内容、作業日時、ファイル名」をファイルの履歴として保存し、表示されます。

〔ステイタスとコメント〕タブ

〔プロパティ〕タブ

〔履歴管理〕タブ

補足

  • レイヤ名やカラー、印刷の設定などは、それぞれの図面ごとに保持されるため、新規図面を作成したり、DWG/DXF/JWW/JWC/MPW/MPPファイルを読み込んだりする時には、初期値になってしまいます。

レイヤ名やカラー、印刷の設定を行ったファイルに「DRAWIN.MPZ」という名前をつけて、【環境設定】コマンドの「保存」-「全般」-[DRA-CADが使用するファイルの場所]のフォルダー内に保存すると、DWGファイルなどを開いた時に、その設定が自動的に反映されます。DWG/DXF/JWW/JWC/MPW/MPPファイルを多数開く場合に便利です(DRAWIN.MPZについては
「1.3.1 環境の設定 補足」を参照)。

  • ステータスバーの図面縮尺をクリックしても設定ダイアログを表示し、図面縮尺や用紙サイズなどを設定できます。