2.1.4 図形の選択

図形を編集(複写、移動、削除など)するには、編集対象を選択する必要があります。
選択方法はセットアップ時に設定した「操作方法」により次のようになります。

[図形選択]

編集対象の図形を選択してからコマンドを実行、またはコマンドを実行してから図形を選択します。

[線描画]

コマンドを実行してから、図形を選択します単線コマンドを実行せずに、すぐに線が書ける状態です。

選択モードの種類

図形を選択するには、「選択モード」を指定します。選択モードは19種類あり、ダイアログボックスが表示されていない時はいつでも変更できます。

アイ

コン

ファンク

ションキー

名 称

機  能

[Shift]+[F1]

標準選択

上から下にドラッグするとウィンドウ選択、下から上にドラッグするとクロス選択、クリックすると、単一選択します。

[Shift]+[F2]

単一選択

プリミティブ(図形や線分など)を1つずつ選択します。

[Shift]+[F3]

ウィンドウ選択

指定した範囲に全体が入っているプリミティブを選択します。

[Shift]+[F4]

クロス選択

指定した範囲に一部でも含まれるプリミティブを選択します。

[Shift]+[F5]

クロスライン選択

指示した2点間に交わるプリミティブを選択します。

ポリライン内
選択

指定したポリライン内に完全に入っている図形を選択します。
指定した位置にポリラインがない場合は、ポリライン範囲を作成して選択します(2次元編集時のみ)。

[Shift]+[F6]

グループ選択

指示した図形と同じグループ番号を持つプリミティブを選択します。

[Shift]+[F7]

レイヤ選択

指定した図形と同じレイヤ番号のプリミティブを選択します。

[Shift]+[F8]

カラー選択

指定した図形と同じカラー番号のプリミティブを選択します。

[Shift]+[F9]

線種選択

指定した図形と同じ線種番号のプリミティブを選択します。

[Shift]+[F10]

線幅選択

指定した図形と同じ線幅番号のプリミティブを選択します。

[Shift]+[F11]

図形種別選択

指定した図形と同じ種類(線分・文字列・円・楕円・ポリライン・点など)のプリミティブを選択します。

材質選択

指定した図形と同じ材質番号のプリミティブを選択します。

カスタム選択

いろいろな条件をダイアログボックス上で指定し、その条件に合った図形の選択を行います。図形選択時にのみ実行できます。

選択反転

選択対象を反転します。

[Ctrl]+[A]

全選択

すべての図形が選択されます。

前回の選択

直前に選択された図形を再度選択します。

絞込選択

一度選択した図形の中から、絞り込んで選択します。2つの選択モードを組み合わせて使用します。

除外選択

一度選択した図形の中から、選択を除外するものを指定します。2つの選択モードを組み合わせて使用します。


選択モードの指定

選択モードを指定するには、次の方法があります。

[補助]メニューの〔選択〕パネルから指定する

②キーボードの[Shift]キーを押しながら、ファンクションキーで指定する

F1

F2

F3

F4

F5

F6

F7

F8

F9

F10

F11

③選択ツールバーのアイコンを指定する

④ステータスバーから指定する(主選択モードのみ)

⑤ポップアップメニュー9ページのアイコンを指定する


補足

  • [Esc]キーを押すと、図形選択を終了できます。
  • 【環境設定】コマンドで以下の設定が行えます。

「操作」-「全般」

-選択が正しくない場合、警告音(ビープ音)が鳴ります。ただし、[選択失敗でビープ音鳴らさない]に☑を入れた場合は鳴らしません。

「操作」-「操作体系」

-「図形選択」-[複数選択(右クリックで終了)]にすると、常に複数のプリミティブを選択できます。

「操作」-「コマンド」

-[ダイアログの上に選択ツールバー]に☑を入れると、選択を必要とするコマンド(例:【移動】コマンドなど)のダイアログボックス近くに選択ツールバーが表示され、すばやく選択モードを切り替えられます。

「操作」-「マウス」

-「ホイール回転」でMicrosoft IntelliMouseのホイールに選択モードの変更を割り付けられます。

「表示」-「図形と部品」

-[選択図形のハイライト表示]に☑を入れると、選択されたプリミティブ(図形や線分など)を指定した色でハイライト表示します。色は「表示」-「色」-「システム色」の[選択]、または【カラー設定】コマンドの[選択]で指定します。

-[選択図形にマーカー表示]に☑を入れると、選択された図形にマーカー(制御点)を表示します。「表示」-「全般」の「選択マーカー」で、マーカーのサイズを設定できます。


選択モードの機能

以下で、各選択モードについて説明します。図解では、【削除】コマンドを実行したときの選択方法を例としています。

[標準選択 ]

範囲指定のときは囲む方向(上⇔下)によって対象となる図形が異なります。

[範囲指定1]

図形を上から下へドラッグして囲むと、指定した範囲に全体が入っている図形が削除されます。

[範囲指定2]

図形を下から上へドラッグして囲むと、指定した範囲に一部でも含まれる図形が削除されます。


[単一指定]

プリミティブを指定すると、指定されたプリミティブが削除されます。

[単一図形選択]

リミティブを指定すると、指定されたプリミティブが削除されます。

[ウィンドウ選択 ]

図形を対角にクリックして囲むと、指定した範囲に全体(線分の両端)が入っている図形が削除されます。


[クロス選択 ]

図形を対角にクリックして囲むと、指定した範囲に一部でも含まれる図形が削除されます。

[クロスライン選択 ]

図形をラインで指定すると、指定した2点間に交差するプリミティブが削除されます。

[ポリライン内選択 ]

すでに作図しているポリラインを指定すると、指定したポリライン範囲に全体(線分の両端)が入っている図形が削除されます。ポリラインが作図されていない場合は、ポリライン範囲を作図します。作図したポリライン範囲に全体(線分の両端)が入っている図形が削除されます。(ポリラインについては「2.4.5 ポリライン」を参照)。

[ポリラインあり]

[ポリラインなし]


[グループ選択 ]

図形を指定すると、指定した図形と同じグループ番号の図形がすべて削除されます。

例:柱がそれぞれ異なるグループ番号で作図されている場合

[レイヤ選択 ]

図形を指定すると、指定した図形と同じレイヤ番号の図形がすべて削除されます。

例:通り芯が同じレイヤ番号で作図されている場合

[カラー選択 ]

図形を指定すると、指定した図形と同じカラー番号の図形がすべて削除されます。

例:壁が同じカラー番号で作図されている場合


[線種選択 ]

図形を指定すると、指定した図形と同じ線種番号の図形がすべて削除されます。

例:柱、壁が同じ線種番号で作図されている場合


補足

  • [Shift]キーを押しながら図形を選択すると、連続して複数の図形を選択できます。

[Shift]キーを押しながら、選択

選択した図形がすべて削除

右クリック

  • [Shift]キーを押しながら複数の図形を選択後、[Ctrl]キーを押しながら選択した図形を再度選択すると、選択対象から外せます。

[Shift]キーを押しながら、選択

[Ctrl]キーを押しながら再度選択

[Ctrl]キーで選択した図形以外が削除

右クリック


[線幅選択 ]

図形を指定すると、指定した図形と同じ線幅番号の図形がすべて削除されます。

例:通り芯が同じ線幅番号で作図されている場合

[図形種別選択 ]

図形を指定すると、指定された図形と同じ種類の図形がすべて削除されます。

例:線分を指定した場合

[材質選択 ]

図形を指定すると、指定した図形と同じ材質番号の図形がすべて削除されます。

例:壁が同じ材質番号で作図されている場合

カスタム選択の機能

【カスタム選択】は、いろいろな条件をダイアログボックス上で指定し、その条件に合った図形の選択を行います。図形選択時にのみ実行できます。

図解では、【削除】コマンドを実行したときの選択方法を例としています。

例:[追加選択]の場合

1.択する条件を設定し、[追加選択]ボタンをクリックします。

2.さらに条件を設定する場合は続けて操作を行います。選択が終了したら[閉じる]ボタンをクリックします。


3.設定した条件と同じ図形がハイライト表示されます。

右クリックすると、ハイライト表示された図形がすべて削除されます。

例:通り芯が同じ線種番号(4番)で作図されている場合

補足

  • 【環境設定】コマンドの「表示」-「図形と部品」-「選択図形のハイライト表示」が設定されていない場合は、ハイライト表示されません。

絞込・除外選択の機能

【絞込選択】は、一度主選択モードで選択した図形の中から、指定したオプション選択モードで絞込選択をします。

【除外選択】は、一度主選択モードで選択した図形の中から、指定したオプション選択モードで除外選択をします。

この操作は【環境設定】コマンドの操作」-「操作体系」で設定した[単一選択]と[複数選択(右クリックで終了)]により手順が違います。

解では、【削除】コマンドを実行したときの選択方法を例としています。

[単一選択]の場合

1.主選択モードを指定します。[絞込(除外)選択]ボタンをクリックし、オプション選択モードを指定します。

例:【標準選択】で選択した中から【カラー選択】で絞り込んで選択した場合

2.プリミティブを囲み、指定した範囲からさらに絞り込む(除外する)図形を指定します。


3.以下のように図形が削除されます。

例:柱が同じカラー番号で作図されている場合

[【絞込選択】]

[【除外選択】]

範囲内の選択した図形を削除

範囲内の選択した図形以外を削除

[複数選択]の場合

1.主選択モードを指定します。

例:【標準選択】で選択

2.プリミティブを囲みます。

3.[絞込(除外)選択]ボタンをクリックし、オプション選択モードを指定します。

例:【カラー選択】で絞り込んで選択


4.指定した範囲からさらに絞り込む(除外する)図形を指定します。

右クリックすると、以下のように図形が削除されます。

例:柱が同じカラー番号で作図されている

[【絞込選択】]

[【除外選択】]

範囲内の選択した図形を削除

範囲内の選択した図形以外を削除


その他の選択の機能

選択反転】は、選択ている図形を非選択状態にして選択ていない図形を選択状態にします。
【全選択】
は、すべての図形を選択します。

[選択反転]

[全選択]

た、【前回の選択】は、最後に選択した図形を再度選択します。

[前回の選択]