付.4 文字の拡張機能

付.4.1 テキストコード

テキストコードは、図面の中に記入している特定の書式の文字列を現在の情報に自動的に置き換えて表示・印刷する仕組みです。

【文字記入】コマンドの[文字列]ボタンや【複数文字修正】コマンドの[文字列取得]ボタンから「テンプレートから」、「テキストコード」より、項目を選択してテキストコードを埋め込むことが可能です。

[使用例]

【文字記入】コマンドで[文字列]→[テキストコード]から「更新日時」を指定すると、以下のように入力欄に入力されます。

{TCODE:ModifiedDate}

このまま文字記入すると、以下のように表示されます。

2019/04/04 05:05:55

ここでは各項目に対応するテキストコードの一覧を示します。ここで示すテキストコードを直接入力(すべて半角)しても、メニューから選択したのと同じ効果が得られます。

項目名

テキストコード

内容

ユーザー名

{TCODE:UserName}

インストール時のユーザー名

会社名

{TCODE:CompanyName}

インストール時の会社名

日付

{TCODE:Date}

現在の日付

現在時刻

{TCODE:Time}

現在の時刻

図面名

{TCODE:DrawingName}

図面の名称

コメント

{TCODE:Comment}

図面ファイルのコメント

用紙サイズ名称

{TCODE:PaperSizeName}

図面の用紙サイズ名(A1,A2…)

図面縮尺

{TCODE:PaperScale}

図面の縮尺

記入縮尺

{TCODE:DrawingScale}

現在の記入縮尺

データ数

{TCODE:DataNumber}

現在の図面データ数

ファイル名

{TCODE:FileName}

ファイル名

パス名

{TCODE:PathName}

保存されているパス

フルパス名

{TCODE:FullPathName}

ファイルのフルパス名

作成日時

{TCODE:CreateDate}

ファイルを作成した日時

更新日時

{TCODE:ModifiedDate}

ファイルを更新した日時

ファイルサイズ

{TCODE:FileSize}

ファイルの大きさ

DRA-CAD バージョン番号

{TCODE:Version}

DRA-CADのバージョン

DRA-CAD シリアル番号

{TCODE:SerialNo}

製品のシリアル番号

書式指定の方法

テキストコードに、書式を設定するには、書式を表す「フォーマット記号」を用いてテキストコードの表示制御を行います。

[使用例]

【文字記入】コマンドで[文字列]→[テキストコード]から「更新日時」を指定すると、以下のように表示されます。

{TCODE:ModifiedDate} → 2019/11/15 18:00:10

ここで、@"yyyy/mm/dd"というフォーマット記号を指定すると、以下のような表示になります。

{TCODE:ModifiedDate@"yyyy/mm/dd"} → 2019/11/15

[日付をあらわすフォーマット記号]

a

曜日(日本語)

d

日、曜日(英語)

e

年(和暦)

g

和暦の元号

h

m

n

s

y

am/pm

午前/午後


2019年4月4日 午前5時5分55秒は以下のように表示されます。

フォーマット記号

出力結果

フォーマット記号

出力結果

aaa

(aaa)

(月)

m

m月

4月

aaaa

(aaaa)

(月曜日)

mm

mm月

04月

d

m月d日

4月4日

mmm

mmm

Apr

dd

mm月dd日

04月04日

mmmm

mmmm

April

ddd

(ddd)

(Mon)

n

h:n:s

5:5:55

dddd

(dddd)

(Monday)

nn

hh:nn:ss

05:05:55

e

ggge年

令和1年

s

h:n:s

5:5:55

ee

gggee年

令和01年

ss

hh:nn:ss

05:05:55

g

ge

R1

y

y/m/d

19/4/4

gg

gge

令1

yy

yy/mm/dd

19/04/04

ggg

ggge年

令和1年

yyy

yyy/mm/dd

2019/04/04

h

h:nn:ss

5:05:55

yyyy

yyyy/mm/dd

2019/04/04

hh

hh:nn:ss

05:05:55

am/pm

hh:nn:ss(am/pm)

05:05:55(am)

[数値をあらわすフォーマット記号]

#

その位置の数字を表示し、余分な0を表示しない。

0

その位置の数字を表示し、余分な0を表示する。

?

その位置の数字を表示し、余分な0にスペースを挿入する。

.(ピリオド)        

小数点

,(カンマ)

桁区切りスタイルの指定

U,u

切り上げ

D,d

切り捨て

123.45を以下のような書式で指定すると以下のように表示されます。

フォーマット記号

出力結果

フォーマット記号

出力結果

フォーマット記号

出力結果

fmt:[###.##]

[123.45]

fmt:[000.00]

[123.45]

fmt:[???.??]

[123.45]

fmt:[###.###]

[123.45]

fmt:[000.000]

[123.450]

fmt:[???.???]

[123.45_]★2

fmt:[###.#]

[123.5] ★1

fmt:[000.0]

[123.5] ★1

fmt:[???.?]

[123.5] ★1

fmt:[####.##]

[123.45]

fmt:[0000.00]

[0123.45]

fmt:[????.??]

[_123.45] ★2

fmt:[##.##]

[123.45]

fmt:[00.00]

[123.45]

fmt:[??.??]

[123.45]

★1 四捨五入、★2 _はスペースです。


切り上げ、切り捨てはフォーマット記号の末尾にU,u,D,dを指定します。

フォーマット記号

出力結果

fmt:[###.#U]

[123.5]

fmt:[###.#D]

[123.4]

5000という数値に桁区切りを入れる書式としては以下のようになります。

フォーマット記号

出力結果

fmt:[##,###.000]

[5,000.000]

fmt:[??,???.000]

[_5,000.000] ★3

★3 _はスペースです。

[表示範囲をあらわすフォーマット記号]

M3,6        

左から3文字目から6文字分を表示する。

L3

左から3文字のみを表示する。

R5

右から5文字のみを表示する。

M6

左から6文字目以降を表示する。

[使用例]

フォーマット記号

出力結果

{TCODE:CompanyName}

㈱構造システム

{TCODE:CompanyName@"L4"}

㈱構

{TCODE:CompanyName@"R6"}

ステム

{TCODE:CompanyName@"M3,6"}

構造シ

{TCODE:CompanyName@"M5"}

造システム

補足

  • フォーマット記号付のテキストコードをテンプレートに登録できますので、よく使う書式付テキストコードを追加しておくことで、便利に使用できます。
  • 【環境設定】コマンドの「保存」-「全般」-「DRA-CADが使用するファイルの場所」で設定したフォルダにフォーマット指定を含むテキストコードのテンプレート「テキストコード.txt」ファイルがあります。
  • これを上の書式にしたがってカスタマイズすることで、よく使うテキストコードをカスタマイズし、【文字記入】コマンドの[テンプレート]または【テキストパレット】から呼び出せます。